第2回 『いすゞ・Bellett』の変革 〜 (中期)パートW
第九章 〜 いすゞ・ベレット1600GTの進化 ファーストバック登場 〜
(昭和42年1月発行のカタログより)
1966年の東京モーターショーによって紹介されたこのモデルは、従来国産類車中で高い人気をもっている1600GTのスポーツクーペをファーストバックに変更したものである。デザイン上の特徴である実用性の向上はある意味で本来のGTカーより発展したものともいえよう。ボディデザインの変更によって車室寸法が増大したこと。 またこれによって車輌重量が増加したこと以外その主要諸元といったものはスポーツ・クーペとまったく同じである。 だが外観はファーストバックであるということのほかに、ヘッドライトがデュアルタイプになっていることや、テールランプも機能別に独立した丸型のものが左右に3個づつ装備されていることなどによって、その趣きはかなり違ったものになっている。リアクォーターピラーにある室内換気用のエアバンドルーフラインは今のところハンドメイド。しかしそのモデルがもっている基本型によくマッチしてファーストバックを見事に消化したものになっている。価格は99万2000円であった。 |
※高速/長距離専用にレイアウトされた運転席 | |
● | メーター位置は、どんな条件下でも即座に判断できる合理的なレイアウト。メーターパネルは渋い木目を採用。スイッチ類の配置にも、使いやすい工夫がなされています。 |
● | ステアリング・ホイールは、木製ナルディ型。グリップが確実にでき、むずかしいコーナーリングでも意のままです。 フェシア廻りは、安全なセフティパッドで包みました。死角のない広いウインドウ。悪天候下でも視界を確保します。 |
※居住性のすぐれたインテリア・スペース | |
● | 居住性は、GT車にとってもっとも重要なポイント。シートの設計は疲れ知らず。フロント・シートは高速走行時にも、バランスよく全身をホールドします。 |
● | ファーストバックの大きな利点は、リヤ・シートのヘッドクリアンスとレッグ・ルームを増して居住性の向上がはかられことです。前後で4人、長距離ドライブもゆったりと快適です。 |
※この量感と力に充ちた<G161型>高性能エンジン | |
● | ファイブベアリングのクランクシャフトを採用。新型SUツインキャブレターとあいまって、性能・耐久力をグッと高めました。 振動・騒音が低く、力のバランスは最高です。 |
● | SS1/4 18.0秒、スポーツ性がほとばしる強いエンジンです。 |
● | ボア・ストロークは82×75ミリのオーバースクエア・タイプ。強制式クランクケースベケースベンチレーションを採用して公 害防止対策も完全です。 |
※GTの醍醐味に拍車をかけるメカニズム | |
● | ミッションは、4段オールシンクロ・システム。たくみなシフトで、高度の走行テクニックが可能となります。 |
● | ジェネレーターはAC(交流発電)ですから、アイドリング中でもバッテリーに完全充電します。 |
● | 長距離でも疲れを知らない、あなたの意のままに動く、すばらしいメカニズムです。 |
次回は第3回「いすゞ・ベレットからジェミニへ」をお届けします・・・
ベレットメニューのページにもどる