永遠に語り継がれる車
HISTORY of ISUZU Bellett STORY2
第1章 いすゞ・ベレット 1500 4ドア オートマチック登場
(当時のカタログより抜粋)
昭和40年(1965)9月
ベレット1500 4ドア オートマチック発表
・ボルクワーナー社製自動変速機
・1,2,3連オートマチック3段
・最高速度 135km/h
イージードライブカーの決定版です。
ノークラッチ、ノーチェンジ。
話題のベレットです。
世界の代表車だけが採用しているB-W完全自動変速機つき。
発信・加速・停止すべてアクセルとブレーキだけでOK。
免許を取り立ての奥様・お嬢様でも運転が思いのままです。
第2章 いすゞ・ベレット マイナーチェンジによりニューベレット誕生!!
昭和41年4月。いすゞ・ベレットがマイナーチェンジされニューベレットとして登場した。
今回のフェイス・リストは1500においては初のチェンジである。
主な改良個所はフロント・グリルの一新、
テール・ランプの変更、フル・シンクロ・ギアボックスの採用、
ダッシュボードの一新である。価格は据え置きで、4月23日より全国一斉販売されている。
フロント・グリルは従来の横バー式のものから上下にメッシュを組み込んだものとなった。
そしてデラックス・モデルのオーバーライダーも小型になった。
テール・ランプはGTモデルと共通の大型のものである。
フロア・シフトの4速ギアボックスはフル・シンクロメッシュとなり、
ギア比にもわずかな変更がみられる。3速ギアボックスもギア比が変更された。
この結果キャブレターの改良と相まって、加速性能とトップ・ギアの守備範囲が広くなった。
インスツルメントは全く新しくなった。
従来と変わらないのは大径のメーターが2個並ぶことくらい。
旧型の深いヒサシに覆われたものからほぼ平らなパネルが中央に集合している。
また新たにディスク・ブレーキを1500デラックス のフロア・シフトモデルに
オプションとして設け、2.5万円でフロントに装備出来る1500の4ドア
・デラックスとオートマティック にはリクライニングシートが2万円でついた。
NEW Bellettシリーズ誕生
1600GT
マニア待望の本格GTです。
1500 2ドア
奥様ドライバーにも好評です。
1500GT 4ドア
磨きのかかった乗り心地です。
1300 4ドア
ポピュラーなファミリーカーです。
1500オートマチック
イージードライブカーの決定版です。
1800ディーゼル
走れば走るほどおトクです。
1500オートマチック
イージードライブカーの決定版です。
1800ディーゼル
走れば走るほどおトクです。
すべてワンタッチコントロールでたのしく美しいコージー・インテリア。
操縦性・機能性を兼ね備えております。
昭和41年4月発行のニューベレットシリーズカタログより
第3章 いすゞ・ベレット NEW1600GT登場
昭和41年9月、いすゞベレット1600GTは細部にわたって大幅な改良がほどこされた。
メーカーではこれをマイナーチェンジと発表し、その通り外観からは判断できないような改良であったが、
世論ではモデルチェンジではという声もあった。
何故ならこのニューベレット1600GTには旧1600GTの面影が微塵も感じられなかったことである。
それほどこのモデルの性能・居住性といったものは格段に進歩したものになっている。
インテリアデザインで大きな変化をみせたのはインスツルパネルである。といってもサルーンを
見慣れた人ならことさら新しく は感じられないが、このGTとしては全く新機構である。
中でも旧型ではトランスミッションの上にあった小さなメーター類がすべて
インスツルメントに1列に並べられドライビングする上において大きな効果をもたらしている。
パネル全体から受ける旧型ほどの強烈な特徴はないにしても、機能的な面で格段の進歩が認められる。
スイッチ類もワンタッチ操作のものに改良された。
トランスミッションの行動もギア噛合率の改善によっていちぢるしくノイズが小さくなり、 またシフトコントロールもきわめてソフトで 軽いものになった。 ローギアのシンクロ化はベレットにおけるかねてからの念願で、ユーザーからみれば 今回はこれだけでも大きな進歩であろう。 シンクロも強力で2nd・40km/hからローに入れても軽いシンクロノイズが あったのち確実にローにダウンできた。 コントロール装置が軽くなったのは、 シフトレバーばかりではなくクラッチペダル・アクセルペダルなども旧型のそれとは比較に ならない 。特にクラッチにはダイヤフラム・スプリングを新採用しており、 その踏力は旧型の印象からして約1/2まさに踏むほどに 軽くなるというものであった。
ニューベレット1600GTではミッションノイズも小さくなったが、 エンジンノイズもきわめて静かになっている。 音が静かになったというより振動がなくなったという方が適当かもしれない。 搭載されているエンジンがニューベレット1600GTでは、 クランクシャフトが5ベアリング支持に改善されており 爆発荷重に対する 剛性が上がったために高回転時の軸ぶれがなくなったこと、 このエンジン自体に原因する振動源ともうひとつ エンジンのマンティング法が 改善されたことによって車室に伝わる振動がいちぢるしく減少し、 快適な居住性をもった車に 新旧生まれ変わっている。 エンジンの改善にともない排気量もやや増大しパワーアップが計られている。 このパワーアップ分はそのまま高レシオになったトランスミッションおよび ファイナル・ギアに生かされ高い走行性能に反影 されているようにみうけられる。
ニューベレット1600GT 主要諸元表
寸法(mm) | 車両全長 | 4005 |
車両全巾 | 1495 | |
車両全高 | 1335 | |
ホイールベース | 2350 | |
トレッド(前) | 1245 | |
トレッド(後) | 1495 | |
最低地上高 | 205 | |
客室内側寸法(長さ) | 1480 | |
客室内側寸法(巾) | 1240 | |
客室内側寸法(高さ) | 1060 | |
重量(kg) | 車両重量 | 940 |
乗車定員 | 4 | |
車両総重量 | 1160 | |
性能 | 最高速度(km/h) | 160 |
登坂能力(sinθ) | 0.409 | |
最小回転半径(mm) | 5000 | |
エンジン | 名称 | ガソリンG161 |
型式 | 水冷4サイクル直列頭上弁式 | |
シリンダー数ー内径x行程(mm) | 4-82x75 | |
排気量(cc) | 1584 | |
圧縮比 | 9.3 | |
最高出力(ps/rpm) | 90/5400 | |
最大トルク(kgm/rpm) | 13/4200 | |
気化器 | SU型(2個) | |
充電発電機(V-W) | 12-300(AC) | |
始動電動機(V-W) | 12-1 | |
長x巾x高(mm) | 770x650x638 | |
重量(kg) | 138 | |
蓄電池 | 蓄電池(V-AH) | 12-40(1個) |
燃料タンク容量 | 燃料タンク容量(リットル) | 40 |
冷却水容量 | 冷却水容量(リットル) | 6 |
クラッチ | 乾燥単板式ダンパ付(機械操作式) | |
変速機 | 変速機 | 1,2,3,4速シンクロメッシュ式4段 |
第1速 | 3.207 | |
第2速 | 1.989 | |
第3速 | 1.356 | |
第4速 | 1 | |
後退 | 3.592 | |
減速装置 | 減速装置 | ハイボイドギヤー |
減速比 | 3.727 | |
後車軸 | 独立懸架(ダイヤゴナルリンク式スイングアクスル) | |
前車軸 | 独立懸架(ウィッシュボン型) | |
タイヤ | 5.60-13-4P | |
シャシーばね | 前=コイルスプリングスタビライザ付 後=コイルスプリングと横置き板ばね併用 | |
ショックアブソーバ | 筒型油圧複動式(前後とも) | |
操行装置 | ラックピニオン式 | |
ブレーキ装置 | 主ブレーキ | 油圧式4輪ブレーキ 前=ディスクブレーキ 後=アルファンドラム付リーディングトレーディン |
駐車ブレーキ | 内部拡張機械式後2輪ブレーキ | |
フレーム | 口型サイドメンバー付一体構造 |
第4章 いすゞ・ベレット 充実のシリーズ化
いすゞ自動車がベストファミリーカー・ベレットを発表したのは昭和38年秋。
以来今日まで研究改良を重ね新機種を次々 に取り入れて、
昭和41年の4月にはニューベレットを発表した。
そして今回の13回東京モーターショーでは更に8つの新 機種を紹介した。
ベレットの良さを全てのタイプに・・・・いすゞの技術員が一体となった目指し
てきたこの合言葉が見事に実ったのだ。
■ベレット(B)タイプ 1500
■ベレット(B)タイプ 1300
■ベレット(B)タイプ 1800ディーゼル
ベレット1500のリヤアクセルをリジットアクセルとし、
従来のシングアクセル車と共にレジャー用、 ビジネス用などの広い使用目的に
適応しうるようにベレットサルーンシリーズの拡大と充実をはかったものである。
これにともない角型ヘッドランプと斬新なラジエーターグリルは特に注目されている。
内装ではバケットシート、4段フロアシフト、およびベンチシート、
3段コラムシフトを標準仕様としている。 尚、ベレットBタイプには
1300ccガソリンを搭載したベレット(B)1300、タクシー向けとしては
1800ccのディーゼルエンジンを搭載したベレット(B)1800ディーゼルがある。
T,P,O(時、所、場所)にあわせて自由に使いこなせる。
ベレットBタイプは早くも人気の的となっている。 勿論ベレットの優秀性は完全に受け継がれている
全長x全巾x 全高(mm) | 4030x1495x1390 |
ホイールベース(mm) | 2380 |
乗車人数(人) | 4 |
最高速度(km/h) | 140 |
エンジン | G150型,1471cc,68PS/5000rpm |
変速速機 | オールシンクロメッシュ |
懸架装置 | 前(独立) 後(半浮動式) |
ブレーキ | ユニサーボxリーディング・トレーニング |
タイヤ | 5.60-13-4PR |
ベレット1500スポーツ
お馴染みのベレット1500のスポーツ使用車です。ツインキャブレーター、
前輪ディスクブレーキを標準仕様とし、 スポーツ走行に必要な
メーター類も完備しています。4ドア車、2ドア車があり、それぞれ5人乗り、
前席はバケットリクライニングシート、安全ベルトは標準装置となっています。
エンジンはサルーンの68馬力に9馬力アップ、最高速は150km/hとすぐれた性能を発揮します。
全長x全巾x全高(mm) | 4030x1495x1390 |
ホイールベース(mm) | 2350 |
乗員定員(人) | 5 |
エンジン | G150型,1471cc,77PS/5400rpm |
変速速機 | オールシンクロメッシュ |
懸架装置 | ダイヤゴナル式スイングアクスル |
ブレーキ | ディスク |
タイヤ | 5.60-13-4PR |
ベレット・エキスプレス
4段オールシンクロメッシュ式トランスミッションの採用、
フロントグリルのデザイン一新、見やすいメーターパネルなど、
ニューベレット・スタイルにしました。1300ccのガソリン・エンジンを搭載し、
粘り強さと丈夫な足周りを特長とするエコノミーな商業車です。
ベレット・オートマチック
昨年9月にデビューしたベレット・オートマチックは多くのファンの人気を博しましたが、
この度外国製の(ボルグワーナー社)自動変速機にかえて、国産の完全自動変速機を採用、
更にセレクトレバーはステアリングコラム式として、インジケーターも前面の見やすい位置に
とりつけました。2ドア車も同時に販売されました。
全長x全巾x全高(mm) | 4030x1495x1390 |
ホイールベース(mm) | 2350 |
乗車定員(人) | 5 |
最高速度(km/h) | 135 |
エンジン | G150型,1471cc,68PS/5000rpm |
変速速機 | 前進2段、後進1段、完全自動変速機 |
懸架装置 | ダイヤゴナル式スイングアクスル |
ブレーキ | リーディング・トレーリング |
タイヤ | 5.60-13-4PR |
第5章 いすゞ・ベレット1600GTの進化 ファーストバック登場
1966年の東京モーターショーによって紹介されたこのモデルは、従来国産類車中で
高い人気をもっている1600GT のスポーツクーペをファーストバックに変更したものである。
デザイン上の特徴である実用性の向上はある意味で本来の GTカーより発展したものともいえよう。
ボディデザインの変更によって車室寸法が増大したこと。
またこれによって車輌重量が増加したこと以外その主要諸元といったものは
スポーツ・クーペとまったく同じである。
だが外観はファーストバックであるということのほかに、ヘッドライトがデュアルタイプに
なっていることや、 テールランプも機能別に独立した丸型のものが左右に
3個づつ装備されていることなどによって、 その趣きはかなり違ったものになっている。
リアクォーターピラーにある室内換気用のエアバンドルーフラインは 今のところハンドメイド。
しかしそのモデルがもっている基本型によくマッチしてファーストバックを見事に
消化 したものになっている。価格は99万2000円であった。
※高速/長距離専用にレイアウトされた運転席
・メーター位置は、どんな条件下でも即座に判断できる合理的なレイアウト。
メーターパネルは渋い木目を採用。 スイッチ類の配置にも、使いやすい工夫がなされています。
・ステアリング・ホイールは、木製ナルディ型。グリップが確実にでき、
むずかしいコーナーリングでも意のままです。 フェシア廻りは、
安全なセフティパッドで包みました。死角のない広いウインドウ。
悪天候下でも視界を確保します。
※居住性のすぐれたインテリア・スペース
・居住性は、GT車にとってもっとも重要なポイント。シートの設計は疲れ知らず。
フロント・シートは高速走行時にも、 バランスよく全身をホールドします。
・ファーストバックの大きな利点は、リヤ・シートのヘッドクリアンスと
レッグ・ルームを増して居住性の向上がはから れことです。前後で4人、
長距離ドライブもゆったりと快適です。
※この量感と力に充ちた<G161型>高性能エンジン
・ファイブベアリングのクランクシャフトを採用。新型SUツインキャブレターとあいまって、
性能・耐久力をグッと高めました。 振動・騒音が低く、力のバランスは最高です。
・SS1/4 18.0秒、スポーツ性がほとばしる強いエンジンです。
・ボア・ストロークは82×75ミリのオーバースクエア・タイプ。
強制式クランクケースベケースベンチレーションを採用して公 害防止対策も完全です。
※GTの醍醐味に拍車をかけるメカニズム
・ミッションは、4段オールシンクロ・システム。たくみなシフトで、
高度の走行テクニックが可能となります。
・ジェネレーターはAC(交流発電)ですから、アイドリング中でもバッテリーに完全充電します。
・長距離でも疲れを知らない、あなたの意のままに動く、すばらしいメカニズムです。
ニューベレット1600GT ファーストバック 主要諸元表
寸法(mm) | 車両全長 | 4005 |
車両全巾 | 1495 | |
車両全高 | 1335 | |
ホイールベース | 2350 | |
トレッド(前) | 1245 | |
トレッド(後) | 1215 | |
最低地上高 | 215 | |
客室内側寸法(長さ) | 1510 | |
客室内側寸法(巾) | 1240 | |
客室内側寸法(高さ) | 1060 | |
重量(kg) | 車両重量 | 975 |
乗車定員 | 4 | |
車両総重量 | 1195 | |
性能 | 最高速度(km/h) | 160 |
登坂能力(sinθ) | 0.397 | |
最小回転半径(mm) | 5000 | |
エンジン | 名称 | ガソリンG161 |
型式 | 水冷4サイクル直列頭上弁式 | |
シリンダー数ー内径x行程(mm) | 4-82x75 | |
排気量(cc) | 1584 | |
圧縮比 | 9.3 | |
最高出力(PS/rpm) | 90/5400 | |
最大トルク(kgm/rpm) | 13/4200 | |
気化器 | SU型(2個) | |
充電発電機(V-W) | 12-300(AC) | |
始動電動機(V-W) | 12-1 | |
長x巾x高(mm) | 770x650x638 | |
重量(kg) | 138 | |
蓄電池 | 蓄電池(V-AH) | 12-40(1個) |
燃料タンク容量 | 燃料タンク容量(リットル) | 40 |
冷却水容量 | 冷却水容量(リットル) | 6 |
クラッチ | 乾燥単板式ダンパ付(機械操作式) | |
変速機 | 変速機 | 1,2,3,4速シンクロメッシュ式4段 |
第1速 | 3.207 | |
第2速 | 1.989 | |
第3速 | 1.356 | |
第4速 | 1 | |
後退 | 3.592 | |
減速装置 | 減速装置 | ハイボイドギヤー |
減速比 | 3.727 | |
後車軸 | 独立懸架(ダイヤゴナルリンク式スイングアクスル) | |
前車軸 | 独立懸架(ウィッシュボン型) | |
タイヤ | 5.60-13-4P | |
シャシーばね | 前=コイルスプリングスタビライザ付 後=コイルスプリングと横置き板ばね併用 | |
ショックアブソーバ | 筒型油圧複動式(前後とも) | |
操行装置 | ラックピニオン式 | |
ブレーキ装置 | 主ブレーキ | 油圧式4輪ブレーキ 前=ディスクブレーキ 後=アルファンドラム付リーディングトレーディング |
駐車ブレーキ | 内部拡張機械式後2輪ブレーキ | |
フレーム | 口型サイドメンバー付一体構造 |
Copyright © 2016 TOCHIGI ISUZU MOTORS Limited. Co., Ltd. All Rights Reserved.